[音楽話] Danny Byrd – Rave Digger
最近、Danny Byrd – Rave Diggerをヘビロテして聴いています。 イギリスのHospital Recordsという、ドラムンベースでは有名なレーベルのアーティストの作品なのですが、タイトルのRaveが全てを物語っている通り、90年代オールドスクールハードコアのフレーバーをたくさん盛り込んだ、ドラムンベースのアルバムです。
今時、オールドスクールハードコアの新作なんて、デステクノコンピアルバム「SPEEDKING」シリーズか、音楽ゲーム「beatmania」くらいでしか聴けないっていう時代に、まさかこんな良作に巡り合えるとは… オールドスクールハードコアのフレーバーが入ると、どこか享楽的というかバカっぽく聞こえますが、Danny Byrdの手にかかると、マッシヴでオシャレで賑やかなリキッドファンクサウンドになっちゃいます。 これが実に心地良い。
DNB.Bさん(後述)のエントリーによると、M1やU-220などの90年代のクラシックなPCMシンセサイザーまで引っ張り出してきたようで(06ではαJUNOのHooverサウンドも聴こえますね)、Danny Byrdの本気が伺えます。
01 Ill Behaviour (featuring I-Kay)
05 Hot Fuzz (featuring Tomahawk)
06 We Can Have It All
08 Sweet Harmony (featuring Liquid)
10 Planet Earth
13 Amen Alley
個人的に好きな楽曲はこの辺ですね。 01はアルバム1曲目だけあって実にアッパーでキャッチーな曲。 途中に2 unlimited – Twilight Zoneや、Maximizer – Can’t Undo This!!でお馴染みの「ホゥ!」という声が入り、その都度ハっとさせられますw
05に至っては、M1ピアノ、αJUNOのHoover、L.A.STYLE – James Brown is Dead的なレイブスタブと、おもちゃ箱をひっくり返したような懐かしいサウンドのオンパレード。
06はBPMが低めで、まるで2010年のサウンドメイクで再構築されたラガテクノかよ!と思いました。 アルバムには収録されていませんが、Sigmaによるドラムンベースリミックスもお勧めです。(ドラムンベースDJでDanny Byrd祭りをするならこちらが良いかも)
08はLiquidのSweet Harmonyのリミックス。 僕は90年代のXL Recordingsのリリース物を全て網羅していたわけではないため、この楽曲には疎いのですが、それでもDanny Byrdのリミックスを通じてフレーズ回しから90年代の空気は十分に感じ取れました。
10はThe Prodigy – Out of Spaceを髣髴させるラガボーカルやフレーズを多用した1曲。 この曲のせいで、アルバムを買うに至ったわけですが、ここまでハズレ曲のないアルバムは珍しいと言うか、有難いですね。
13は曲名の通り、Amen Brotherのブレイクビーツが主体で、ドラムンベースがジャングルから転進を遂げた、90年代後半のアンニュイな雰囲気のサウンドで、Photek等の時代を思い出し懐かしくなります。
SPEEDKINGシリーズに皆勤で参加させていただいたり、ターンテーブルを持っていないのに、I RAVE Uのアナログを買っちゃったり、DJ TECHNORCHがハコでAnasthasiaをかける度に大騒ぎするほどのオールドスクールハードコアキ○ガイの僕がイチオシの作品です。 「ドラムンベースとオールドスクール?なにそれ美味しそう」と思った方は必聴ですよ!
M1やU-220などの下りは、DNB.Bさんの下記エントリーを参考にしました。 併せてお勧めの記事です。
Danny Byrdがニューアルバム”Rave Digger”で掘り当てたものとは!?
http://drumnbass.blog40.fc2.com/blog-entry-452.html
購入はこちらで↓(※ちょっと前までAmazon.co.jpでも扱っていましたが、今はマーケットプレイスの出品のみです)
Hospital Records – Albums – Danny Byrd – Rave Digger
http://shop.hospitalrecords.com/product/nhs176/
YouTubeでの視聴。
追記。 αJUNOでHooverサウンドを奏でるDanny Byrdの映像。 「Danny Byrd Rave Digger Video Log」で検索すると他にも色々出てきます。
コメントはまだありません。